臨床検査部 - 生理検査室

生理検査室

生理検査室では、臨床検査技師が患者様に直接接し、身体の情報を波形や画像として記録する検査を行っています。このような検査は病気の早期発見の他に、治療方針の決定や治療効果の判定にも貢献しています。患者様が安心して検査を受けられるよう、丁寧な対応を心がけています。

心電図検査

心臓は、発生させたリズミカルな電気信号を、通り道を介して心臓の筋肉(心筋)に伝えることで動いています。心電図検査ではこの電気信号の状態をチェックすることで、不整脈がないか、心筋の異常がないか、などを調べることができます。

ホルター心電図検査

24時間心電図検査とも呼ばれます。通常の心電図検査は短時間で行うため、検査中に異常が現れるとは限りません。ホルター心電図検査は、小さな機械を胸に装着してお帰り頂き、24時間継続して記録を行うもので、隠れた不整脈などがないかを調べる検査です。

血圧脈波検査(ABI・CAVI)

この検査は両腕両足の血圧を測定し、短時間で尚且つ簡便に動脈硬化の具合を調べることができます。動脈硬化は進行すると血管の詰まりを引き起こし、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞の危険性が高まります。当院では糖尿病や高血圧などの動脈硬化のリスクが高い患者様に、年に1度の検査を推奨しており、異常が見つかった場合は当院 脳神経外科・心臓血管センターへご紹介しています。

・CAVI…動脈の硬さを調べる検査です。
・ABI…下肢動脈の狭窄・閉塞を調べる検査です。

脳波検査

脳は常に活動しており、微弱な電気が流れています。この微弱な電気信号を波形として記録し、てんかんの診断や、痙攣・意識障害の評価、器質性脳障害の診断に役立てています。
検査は、頭皮に多数の電極を付けて仰向けで行います。安静時だけでなく、過呼吸(3分間の深呼吸)や光刺激(点滅するフラッシュ)、睡眠、音刺激等により誘発される突発波がないかも調べます。

呼吸機能検査

当院では以下の2種類の検査を行っています。

①肺活量…ご自身の年齢、性別、身長から予測される肺活量に対して、肺活量が何%あるか調べます。
②1秒率…大きく息を吸い込んでから、最初の1秒間に何%の息を吐き出せるかを測定します。

この検査では、患者様の頑張りによって結果が大きく変わります。検査技師の掛け声に合わせて、一緒に頑張りましょう。


超音波センター(バスキュラーラボ)

こちらでは超音波検査(エコー検査)を行っています。超音波(人の耳には聞こえない高周波の音)を使って生成した画像を元に検査を行います。体への被曝がなく、非侵襲的に行える有用な検査の一つです。
特に心エコー検査は、仙台厚生病院より超音波専門医が定期的に来院しカンファレンスを行っており、質の高い医療を提供できるよう知識を深めています。また、より専門的な治療が必要な場合、適切なタイミングを検討し、スムーズに仙台厚生病院̶高度先進医療への橋渡しを可能にします。

当院では主に下記部位の検査を行っています。
  • 心エコー検査
    心臓の動きや、大きさ、形、心筋の状態、弁の状態、血液の流れを観察する検査です。
  • 頸動脈エコー
    頸動脈の動脈硬化を調べます。頸動脈は脳に血液を送る大切な血管であり、動脈硬化が進むと脳梗塞の危険性が高くなります。当院内科では糖尿病の患者様に、年に1度の検査を推奨しており、異常が見つかった場合は当院 脳神経外科・心臓血管センターへご紹介しています。
  • 下肢動脈・静脈エコー
    下肢の血管に、血栓(血の塊)や動脈硬化による狭窄・閉塞がないか調べます。足の痛み、痺れ、冷え、腫れなどの原因検索に行います。
  • 腎動脈エコー
    腎臓の動脈硬化を調べます。狭窄があると腎機能低下や高血圧症の原因になります。
  • 腹部エコー検査
    肝臓・胆のう・膵臓・腎臓などを詳しく観察する検査です。腹痛や背部痛、血液検査異常の原因検索に行います。